Lapdog Lab

愛犬を中心に遠距離生活(日米)を送るマイペース夫婦が、リモートワークやペットライフなどについてのんびり書きます。

ビックデータは何の役に立つの?データ活用の目的を見つけよう。

「ビッグデータ」というのを聞いたことがあるでしょうか?クラウドは、一般にもかなり定着してきましたが、ここ数年、よく出てくる「モノのインターネット (IoT)」や「ビッグデータ」などのキーワードは、IT 業界以外の方でも耳にしたことはあるけれども、いまいちどういうものなのか分からないという方も多いと思います。私は今、ビッグデータに関わる仕事をしているので、ビッグデータが生まれた背景とビッグデータがなぜ役立つのか、どんな可能性があるのかを簡単に紹介したいと思います。

 

ビックデータって?

「膨大なデータをマーケティングとかに使うあれでしょ?」くらい理解していれば上出来だと思います。その膨大なデータとは一体何なんでしょうか?その膨大なデータは一体どのように活用されているのでしょうか?

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ビックデータの生まれた背景

ある調査によると、世の中に存在するデータは、2年毎に2倍に増えているそうです。この理由は、スマホに代表されるモバイルデバイスの浸透、SNS やブログなど個々の人々が作り出すパーソナルコンテンツ、そしてモノのインターネットと呼ばれている IoT による機器同士が連携することで作り出されるデータの増加と言われています。技術の発展により今まで取得できなかった大量かつ複数の種類のデータを取得できるようになっています。これらを活用する事によって、今までできなかった事を行ったり、新しいビジネスにつなげたりできる可能性があります。

 

構造化データと非構造化データ

様々なデータを取得できるようになったのは素晴らしいことなのですが、これらの増加するデータの利用は簡単というわけではありません。データの増加は、企業のシステム屋さんにとっては頭が痛い話なのです。なぜなら以前は、どこからデータが来て、どのようなデータが来るかが定義されていました。そのため、年間どれくらいのデータが増加するかの予測ができて、それを前提にシステムを作ることができました。従来のシステムで使用されていたデータは、構造化データと呼ばれています。例えば、販促データが、10桁の数値(フォーマット)で XYZ システムから来る、というように数値化された概念のあるデータです。

これに対して、今後増加すると言われているデータの8割は、非構造化データといわれています。SNS などのコンテンツ、ビデオ、画像、GPS などの位置情報など、完全な定義を持たないデータがこれに含まれます。様々なデータ元があり、どのようなデータかを事前に定義してシステム構築するのは非常に困難です。日々、異なるデータ元が生まれ、その度にシステムを手直ししていたら業務になりません。ビックデータで取得されるデータの多くは、この非構造データです。そのため、膨大なデータを取得できたとしても、それを活用するのは決して単純な話ではないのです。

 

ビッグデータの活用―アリゾナ州立大学のガン研究

ビッグデータを活用するために大切なのは、「その企業や団体がその膨大かつ多種のデータを活用して何をしたいのか?」を明確にすることです。何に使うかわからないデータを闇雲に取得しても何も生まれませんが、「こんなことがしたい」という目的のもとにデータを取得し活用することができれば、ビッグデータの強みである、これまで不可能だったことを可能にすることができます。

 

アリゾナ州立大学のガン研究を例としてご紹介したいと思います。

アリゾナ州立大学では、75もの異なるデータ元からデータを取得して分析をしているそうです。その1つに、人間の遺伝子のパターンマッチングがあります。人間の遺伝子となると、その数は数十億という単位で、過去にはそれを行うにはあまりにも数が膨大すぎてシステムが支えきれなかったのですが、ビッグデータに係る現代の技術のおかげで実現可能になりました。

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ガートナーなどのリサーチ会社のレポートによると、アメリカではビックデータの活用はかなり浸透してきているという調査結果が出ています。

日本ではまだ検討段階にある企業や団体が多いそうです。やはり「何がしたい」という明確なゴールが設定できないと検討段階から抜け出すのは難しいようです。ビッグデータという言葉のせいか、データばかりが意識されがちですが、せっかくの技術を何に使うかという目的をもっと意識できるようになればと思います。

 

日本人は真面目なので、一度データの分析に火が付いたらとても面白そうなビジネスがたくさん生まれるような気もします。もしかしたら、ビックデータ活用で、これからの私達の生活が劇的に変わるかもしれません。ちょっとワクワクしますね。

 

 

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