私は読書が趣味の一つで、最低でも一週間に1冊は本を読むので、これまで気に入った本のレビューを書いていきたいと思います。
まず一冊目は、『ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か』という本です。
この本の帯に「17年間翻訳が禁じられたいわくつきの一冊!」というとても引き付けるメッセージが書かれていたので、つい手に取ってしまいました。ブログを書き始めてから、こういった読みたくなるようなメッセージを以前より意識するようになった気がします。
本の内容はどういったものかというと、工場の現場でキーとなる生産スケジューリングの理論 TOC (Theory of Constraints:制約条件の理論)に関する本です。一見固そうな内容ですが、ビジネス書とは違い、アレックスとその仲間たちの物語を通して話が進んでいくので、500ページ以上もあるにもかかわらず、スラスラ読むことができます。世界中で1000万人以上に読まれたそうです。
複雑な要素が絡み合う工場の生産スケジュールの理論は、私たちの仕事や生活のいろいろな面で応用ができ、新しい考え方を学ぶことができるので、一読の価値ありです!
- 作者: エリヤフ・ゴールドラット,三本木亮
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2001/05/18
- メディア: ペーパーバック
- 購入: 32人 クリック: 373回
- この商品を含むブログ (387件) を見る
【スポンサーリンク】
帯に書かれていたあらすじは以下の通りです。
採算悪化を理由に、突然、本社から工場閉鎖を告げられた主人公アレックス。
残された時間は、わずかに3ヶ月。
起死回生の策はあるのか?
冒頭でも述べた通り、物語を通して、工場の現場でキーとなる生産スケジューリングの理論 TOC をアレックスとその仲間を通して学んでいきます。アレックスの成長や、仕事と家族の間の葛藤なども描かれていて、仕事だけでなく家族劇もあって物語としてもとても面白かったです。ビジネス書は固すぎて読みたくない、でも新しい考え方を学びたい!というような方にもオススメです。
バックグラウンドとして、私には工場系の知識は全くないですが、工場に関係する仕事をしていなくても TOC の考え方から自分の仕事にも応用できそうな物事の考え方や視点がいくつかありました。例えば、会社・事業の目標とは何なのかを考え、定義する。またその目標を測る指標は極力シンプルにするなど、「木をみて森を見ず」な状況からまずは脱却するというのは、日々業務に忙殺されて仕事をしている状況になっている時にこそ思い出さないといけない事だと感じました。この本を読むと、課題を自身で定義して、その課題に対してどのようにアプローチしていけばいいのか?というような考え方を持つ手助けになると思います。
ちなみに翻訳が禁じられた理由ですが、著者が OK を出さなかったからです。その理由は本で確認してみてください。