私は、アメリカの永住権（グリーンカード）を持っていますが、現在は、日本に住んで日本で仕事をしています。
そのため、今回日本での仕事を受けることを決めた際、グリーンカードが失効してしまわないように、「Re-entry Permit (再入国許可)」を申請しました。その Re-entry Permit の関連情報をまとめてみました。
グリーンカードとは
グリーンカードは、アメリカの永住権のことです。アメリカには様々なビザの種類があり、ビザによって期間や、できること・できないことが変わってきます。永住権もビザの一種で、初代の証明書の色が緑色だったため、通称グリーンカードと呼ばれているそうです。ちなみに、私が持っているグリーンカードの色も緑色です。
永住権は、アメリカの市民権 (Citizenship)ではないので、選挙権はありませんが、それ以外はアメリカ人とほぼ同じ条件で生活する事ができます。就労にも特に障壁はありません。文字通り、永住権なので、一生アメリカに住む事もできます。
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グリーンカードが失効してしまうケース
永住権は、Citizenship とは違い、あくまでアメリカに住んでいる”外国人”のビザです。そのため、グリーンカード保持者が、長期間アメリカに住んでいない場合、グリーンカードが失効してしまう可能性があります。何故なら、 U.S. Citizenship and Immigration Services (USCIS) は、アメリカに住んでないグリーンカード保持者は居住意志が無いものとし、その権利を取り上げることができるためです。
具体的には、以下のような状況だと意志が無いものとして見られるそうです。
- 1年以上アメリカに入国していない
- 1年以内でも、他の国に居住を構えた場合
しかし、私のように、アメリカに引き続き住み続ける意思はあるけれども、仕事などの都合で長期間アメリカを離れなければならない人もいます。
グリーンカード保持者が長期間アメリカを離れる場合の選択肢の一つに、「グリーンカードを放棄する」という選択肢があります。しかしながら、9.11以降、グリーンカードを(再)取得するのはとても難しくなっています。そのため、再びアメリカに戻って生活する可能性がある場合はこの選択肢は現実的ではありません。
さらには、次期大統領のトランプ氏は、外国からの移民を制限する方針のようですので、グリーンカードの取得がさらに難しくなる可能性もあります。
Re-entry Permit とは？
そこで、用意されているオプションが、 Re-entry Permit です。正式名称は I-131, Application for Travel Document といいます。
仕事や家庭の事情など、諸般の事情でアメリカを長期間 (半年以上など)離れる必要がある人が、グリーンカードの失効を防ぐために取得する許可証です。
有効期間は2年で、１度だけ延長ができます。合計で最大4年間アメリカを離れることができます。
Re-entry Permit の取得方法
USCIS のサイトから、I-131 Application for Travel Document というフォームを申請します。手続きはすべてオンラインでできるので便利です。
基本的な個人情報、国籍情報、アメリカを離れる期間や、税金に関する情報などの情報をフォームの指示に従って入力していきます。
フォームに入力が完了したら、手数料を支払い終了です。手数料は、年齢によって異なっており、13歳以下もしくは80歳以上は 360ドル、それ以外は、445ドルとなっています（2016年12月時点）。
オンラインで申請してから約１ヶ月後くらいに、USCIS のローカルオフィスに行ってバイオメトリックス（写真と指紋）の登録をするようにという通知が来ました。
バイオメトリクスの登録が無事に完了したら、あとは Re-entry Permit が郵送されてきます。
私の場合、申請してから実際に Permit が郵送されてくるまでの期間は約3か月でした。手続きは思ったより簡単で早かったなという印象です。
これで、アメリカ入国審査時に毎回事情を説明する必要がないのと、「グリーンカード没収されないか？」という心配をしなくてよいので、気持ちが楽です。
